どうしてもガッチャマンクラウズを見てほしいので、魅力を語るだけの記事
ガッチャマンクラウズとは!
女子高生がガッチャマンに変身し、他のメンバーとともに人類を影から守るチームとして活躍する物語。
「科学忍者隊ガッチャマン」の派生作品の一つで、設定は一新(リブート)されていて、「科学忍者隊ガッチャマン」と「ガッチャマンクラウズ」のストーリーの繋がりはありません。
ストーリーは全く違いますが、同様の名称は使われていることもあります。
例えば、ヒーローの名前はそのままガッチャマンであったり、敵の名前がベルクカッツェであったり、総裁Xであったりと、そのまま流用されています。
1期がガッチャマンクラウズ、2期がガッチャマンクラウズインサイトという作品です。
ガッチャマン クラウズ|日本テレビ
ガッチャマン クラウズ インサイト|日本テレビ
是非見てほしいので魅力をバババン!と出していきます!
魅力1 OP EDがむちゃくちゃカッコいい!
近年稀に見るOPとEDのカッコ良さ!!!
OPは1期2期どちらもWhite Ashです。曲も最高ですが、映像も個性が溢れてて最高です。
魅力2 ヒーロースーツがオシャレでカッコいい!
主人公たちは敵と戦う時、ガッチャマンに変身します。この変身した姿(スーツ)のデザインが優秀です。お洒落でカッコいい。
魅力3 ヒーローの能力がチートすぎる!
ヒーローの能力がチートです。空間を切断する能力、生と死を操る能力、炎を操る能力、崩壊の能力、変身の能力などなど。
けど、メインのキャラはもっとチートです!
主人公は万物をデザインする能力(え、それって神なんじゃ、、、)で、第二の主人公もアバターを召喚する能力、2期のメインキャラは光を固体化&固定化する能力。まじでチート級のヒーローしかいません。
魅力4 ヒーローが世界を救えない!?
クラウズの面白いところはココ!!!
魅力3で言ったように、ガッチャマンはチート級の能力を持っていますが、残念なことにヒーローだけは世の中を救えないんです!!
そのため、ヒーローものなのになんと闘うシーンも割と少め。
魅力5 敵は目に見えない!触れない!
なぜヒーローは世界を救えないのか。
それは敵が群衆(クラウズ)であるからです。
つまり、「空気」や「環境」、「雰囲気」に立ち向かっていくのです!
魅力6 ヒーローへのアンチテーゼが面白い!
従来のヒーローものというと、敵を倒せば解決していました。しかし、実際本当の社会ではどうでしょう?
スーパー戦隊が怪獣を倒して、本当に社会は納得するでしょうか?画面では語られてはいない裏の物語があるはずです。
ビルを壊した、何人が犠牲になったと社会はヒーローに責任を求め、それは大きな空気となってヒーローに襲いかかります。
魅力7 最強のSNSが存在する!?
劇中には「GALAX(ギャラックス)」と呼ばれる超理想郷のようなSNSが登場します。「総裁X」という高度なAIが搭載され、現実世界と仮想空間上を完全に結び付けています。サマーウォーズのオズみたいな感じです。
魅力8 1期のテーマはSNS!?
1期はこのギャラックスというSNSがテーマでした。
敵が群衆といいつつも、一応ベルク・カッツェという敵がいまして、コイツの能力が「世の中を混沌に導く能力」。意味不明すぎて強すぎる。
簡単に言うと、この能力を使って世の中を混沌に落とし込み、SNSに浸った社会を崩壊させていきます。
魅力9 世界をアップデートするのはヒーローじゃない。僕らだ。
「世界をアップデートするのはヒーローじゃない。僕らだ。」これが劇中にも出てくるギャラックスのキャッチコピーであり、このアニメが言いたいところでもあります。
社会問題にクラウズ(群衆)の力で良くしていこうというのが、第二の主人公が累。群衆は敵であると同時に強力な味方でもあるのです。
ちなみに、累はギャラックスの開発者でもあります。
魅力10 混沌に立ち向かうヒーロー!
この累の能力が「アバターを配り、現実世界に召喚する能力」です。使用者は人型のアバターを現実世界に召喚して、ギャラックスから遠隔で操作することができます。
累はこの能力を使って世の中を良くしようと考えます。つまり、ヒーローではなく群衆にこのアバターをくばり、群衆で世の中をアップデートしようと、社会問題や社会の混沌と闘います。
魅力11 2期の敵は空気感!?
2期は宇宙人のゲルサドラが飛来します。
問題なのが、この宇宙人の能力が「感情を見る能力」と「空気感を現実にする能力」。またまた世の中が変わりそうな予感、、、
魅力12 民主主義とは何なのだろう?
空気感を現実にできる社会って理想のようで、ディストピアでもあるんですよね、、、。空気感はマジョリティによって作られます。マイノリティが迫害され、無意識のまま意見が一方に突っ走っていきます。
空気感が現実になるとは、例えば、世の中が最近流行の感染病消えろと望めばそうなり、あいつが悪いあいつに責任があるのだから消えたほうがいいと皆が思えば、そうなるということです。
魅力13 私たちの現実世界との対比
今の社会でもそういうことってよくありますよね。この新型コロナでも、魔女狩り、投石、寄附の強要、、、。
そういう空気という目に見えない巨大な敵にはヒーローはどう立ち向かって行くべきなのでしょう?そもそもヒーローが空気と戦えるのでしょうか?
魅力14 空気感をぶち破る!!!
主人公はこの空気感をぶち破るためにある策にでます。これはヒーローにしか出来ないことでしたが、あまりに残酷で、非人道的で、ヒーローの能力を全力で使った自己犠牲でした。
しかし、膨れ上がった空気を壊すには、そういう方法しか対処法がないことを示しています。
劇中では、この巨大な空気感を戦時中の日本(ファシズムや全体主義みたいな意味)と同じだと表現していました。
魅力15 キャラの個性がすごい!
主人公はじめちゃんが可愛い!
可愛いもの好きで、型破り破天荒な性格。意味不明な行動が目立つが、それが大事だったりする。アニメで見てると、ウザすぎて嫌いになるかもしれない、、、。けど、この性格がこのアニメのキモなので最後まで見てほしい。CVはまれいたそ。
第二の主人公、累が美しくカッコいい!
ギャラックスや総裁Xを開発したりとめちゃくちゃすごいエンジニアでありながら、社会をアップデートしようとする変革者でもあり、ガッチャマンとしても闘うすごい人。家から出る時は、女装してる。
清音がザ主人公すぎる!
空間切断と無限間合いの能力のガッチャマン。はじめとはバディみたいな感じでよく一緒に行動してる。正義感が強く、いわゆる主人公みたいな性格。はじめとは衝突しながらも成長していく姿がいい。必殺技使う時がカッコ良すぎる。
ジョーさんがCoooool!!!!
炎を操る能力のガッチャマン。本職は公務員。公務員を嫌うような性格してながら公務員をしている。正義感が強く熱い。クールな性格だが、必殺技を大声で叫んだりする。
ODが頼れるアネキ!?アニキ!?
ガッチャマンの中でも保護者みたいな役割。
はじめの型破りな意見にも、反対せず話を聞く。能力が強すぎるゆえ、自分が破滅するので雑魚キャラとは戦わない。オカマ口調。
ベルクカッツェが変態すぎる!
CV宮野守でお察しだろうが、ヤバい敵キャラ。意味不明だけど、社会を混沌に導く能力が強すぎる。
魅力16 ヒーローってなんなんすかね!?
「ヒーローってなんなんすかね!?」主人公はじめは、劇中ずっと問いかけます。
勿論、他のガッチャマンたちも自分の正義感を持っています。しかし、敵を倒すことが本当に正義なのか?ヒーローの役目とは何なのだろう?と主人公はずっと問いかけるわけです。
劇中序盤のガッチャマンの使命は、MESSと呼ばれる人を連れ去る未確認物体を倒すことでした。しかし、本当にMESSは敵なのか?疑問に思った主人公はじめは、その後なんとMESSと友達になります。
魅力17 改めてアンチヒロイズムが面白い
多くのヒーローものの作品があります。
スーパー戦隊や仮面ライダー、プリキュア、アンパンをはじめとし、海外にもマーベル作品などもヒーローものです。最近の漫画でいえば、ヒロアカやワンパンマンなんかもそうでしょう。しかし、彼らは本当に世界を救えているんでしょうか?
ワンパンマンでは、隕石を粉砕したが、地上に大規模な被害が出たことがありました。主人公は割り切っていましたが、本当の社会なら何を選ぶのでしょう。それも一つの答えなのかもしれません。
最後に
アクションアニメを想像していた人はちょっと違うかも!
けど、すごく考えさせられるアニメです。特にこのご時世なので、見ないといけないアニメの一つではないかと僕は勝手に思っています。
空気感や近未来、SF、社会問題が好きなの人はぜひ見てみては!
おすすめです!
ネタバレを含む僕の感想と意見
(ここからは読まなくていいよ)
クラウズは、はじめちゃん(主人公)がいい味をしています。劇中めちゃくちゃウザいので、はじめちゃんのせいで見なくなった人も多いと思います、、、
けど、彼女の性格がこのストーリーにおいてすごく大事だったんだと思います。
魅力16にも書きましたが、はじめちゃんは未確認生命体messと友達になります。それまではmessは人をさらうため、他のガッチャマンも敵だと信じて闘うことが正義だと考えていました。
けれど、はじめちゃんは違ったわけです。
「危ないかもしれないけど、そうじゃないかもしれない」
「斬っても意味ないっていうか、そんなことよりまだ出会ってないなぁって感じ」
と劇中語っていました。
とりあえず対話してみる、性善説的に考えてみるということをはじめちゃんはやった訳です。結果オーライでしかないと言われればそうかもしれないけど、みんながそうしてるから自分もそうするが正しくはない、それを証明した訳です。
また、はじめちゃんの「ヒーローってなんなんすかね」という問いかけも凄く大事でした。
正義とは持つべきものです。しかし、「それが本当に正しい正義なのか」「ヒーローが本当に正しいのか」、僕らはもう一度考えなければならないのかもしれません。
「スーパー戦隊は本当に正義なんだろうか?」
「バイキンマンは悪なのか?彼に正義はないんだろうか?」
「マジョリティが正義だろうか?」
「能力を持っていないとヒーローになれないのか?」
「ヒーローは何をするべきなのか?」
(仮面ライダーは、実はストーリーを大人向けに作ってるので正義じゃないことは多々ある)
ヒーローって本当になんなんすかね?笑。
クラウズにも、梅田という一般人キャラクター(無能力、ガッチャマンではない)が出てきますが、彼の正義は正しくなかったんでしょうか?彼はヒーローではなかったんでしょうか?
ドラマ「リーガルハイ」での古美門研介の言葉、
「本当の悪魔とは、巨大に膨れ上がったときの民意だよ。自分を善人だと信じて疑わず、薄汚い野良犬がドブにおちると一斉に集まって袋叩きにしてしまう。そんな善良な市民たちだ」
が思い出されます。
ちなみに完全にネタバレですが、2期の空気を変える方法はリーガルハイの黛と同じでした。残酷さからなる自己犠牲です。
実は僕、このクラウズを見て正義感が少しだけ変わりました。元から第二の主人公累の考えには近かったですが。
僕は非英雄主義で、ヒーローとは存在せず、逆にいうならば民衆全員がヒーローであり、全員で社会をアップデートをしないといけないという風に考えています。
もしかしたらエンジニアだからかもしれません。
エンジニアはそもそもテクノロジーを使って全ての人を便利にし、公平にすることが目的です。つまり、特別な能力を他の人も使えるようにするのがエンジニアの役目なのです。
職人のように完璧な精度を機械で再現し、視力をメガネや望遠鏡で強化し、足の速さはバイクや車で代替し、鳥の翼を飛行機に変え、身体が悪くても機械の義体を手に入れることで解決しようとしています。スーパーヒーローのような能力はすべて科学技術を用いて平らなものへと変えようとするのが僕らです。
マーベル作品のアイアンマンやアベンジャーズでわかるように、僕らはハルクにはなれませんがハルクと同じような能力をテクノロジーを用いて再現することは出来ます。
エンジニアという生き物は一番アンチヒロイズムなのかもしれませんね。
空気ってめちゃくちゃ凄くて、逆にめちゃくちゃ怖いものです。敵になった時はヒーローでもなかなか止められませんが、うまく使えばギャラックスのようにSNSなどを通して社会をアップデートすることもできます。
頭を使わず誰かの意見にすがり、自分の意見を発言しない人が無数にいることで「空気」が成り立ってしまいます。我々はもっと思考し、意見を大事にしないといけないのかもしれません。
そして「世界をアップデートするのはヒーローじゃない。僕らだ。」の言葉を胸に、一個人から変わっていくことを始めなければいけないのだと思います。
おわり。