inaho株式会社へ行ってきた。

友人のフルタクに連れられて、inahoへ行ってきました。

そのことについて簡単にまとめました。

(noteではないので、雑にメモ程度に書きます。あと、カメラが故障したので写真ないです。すんません。)

 

 

【行った理由】

①フルタクに誘われたから。
フルタクに信頼を置いているからという意味。おもろくないやつには誘われても行かない。

②最近inahoの名前をよく聞くから。
正直、佐賀にinahoが来るまで、inahoという会社を知らなかった。(本社は鎌倉)。forbesにも取り上げられていて、個人的に気になっていた。

③単純に収穫ロボットを見たかったから。
研究用ロボットには割と見慣れているが、ビジネスとして成り立っているロボットはそもそもまだかなり少なく、見たことがあまりないから。

④ロボットについていくらか質問したかったから。下でもっと詳しく書く。

⑤大学の研究科を機械科ではなく、先進健康科学研究科という研究科に進んだから。
先進健康科学研究科を簡単に言うと、医療×農学、工学×農学、工学×看護学みたいなことする学科。例えるなら、医療×IoTとか、農業×ロボットとか、食品×医療とかね。割とビジネスライクなかんじ。(僕は大学では機械系でロボットの研究やってます。)

 

 

【内容】

inaho×学生BBQということで、鹿島の会社裏でBBQをした。社員さんやスチームシップの方、安東さん(アスパラ農家)と食べながら飲みながら話した。この時は自己紹介程度にしか話してない。いかんせん、夜だったので暗くて、顔が見えない笑。
BBQ後は、社内に移り、社員さんたちともっと詳しい話をした。この時、社員さんと話して、5月2日にもう一度inahoに行くことになった。
その後、夜も遅かったので学生10人くらい(僕も含む)は、inahoの社宅で泊まることに。ここでは、社長さんと社員の萩原さんを中心に話した。社宅はシェアハウスで、中溝のEn-trans感があった。


実際は、BBQ前に会社説明やワークショップもあったらしいのですが、僕は講義&研究室のため遅れていき参加できませんでした。割と楽しかったらしい。


僕的に、社内で社員さんたちと話した時が一番inahoの話をしたのでその話について書いていこうと思う。 

 

 

【inahoについて】

僕の場合、forbesに取り上げられているのを見て初めて知った会社。その後は、Twitterでロボットが流れているのも見た。

公式

inaho.co

twitter.com


forbes

forbesjapan.com

 


YouTube

youtu.be

 

話題になってたツイート

 
何で佐賀なの?とかはforbesの記事読んでくれ。
本当はinahoのエンジニアさんがいらっしゃるとのことだったが残念ながら帰られたそう。
ビジネスにも農業にもあんまり興味はないが、ロボットには興味があるので、正直エンジニアさんと話したかった。そのため、5月2日にもう一度inahoに伺い、エンジニアさんと会いにいくことにした。

 

 

【僕がした質問】

気になってた質問をいくつかしてきた。

 

Q1,なぜ、単純機構ではなく、ロボットアームを使うのか。

事前に気になって、アスパラがどういう風に育てるのかを調べた。まさかこんな風に育つとは知らなかったが、僕が考えていたより、列になって生えていた。
このくらいのばらつきなら、単純機構で切ることも可能ではないか?

 

ymmfarm.com


一本ずつ生えると思っていたが、根から分かれて数本生えてる感じ。社員さんは、たけのこって表現してた。

 
僕自身ロボットを研究している身なので、ロボットついて言えば、複雑な機構を使うのは避ける傾向にある。なぜなら、複雑になる程、故障の原因となり、メンテナンスも面倒になるからだ。
動画にあるように、きゅうりのような高所になる作物ならわかるが、なぜ切る高さがほとんど一定なアスパラガスにロボットアームを使う必要があるのか?

 

A1,アスパラは同時に収穫することが出来ないから。

アスパラガスは、米や麦のように同時に植えて同時に収穫する大量生産作物ではなく、一本ずつ収穫する作物だ。
アスパラガスの収穫判断は、基本的に長さだけだそうだ(他にもあるだろうが主に)。
つまり、アスパラガスは同時に植えることはできても、成長具合(長さ)によって選択的に収穫しなければならない。そうなると、同時に収穫できず、成長してないアスパラを傷つけないように収穫しないといけないため、ロボットアームを使うしかない。
つまり、高さのためのアームではなく、角度や選択のためのアームをという訳である。

また、単純機構でない理由は他にもある。それは、一種類の作物だけでなく、多種の作目を収穫する汎用ロボットを目指しているからだ。つまり、今世の中にある田植え機などのような、一時期のみに使用する機械ではない。春には春の作物を、夏には夏の作物をと、それぞれの時期でそれぞれの作物を収穫できることが目標だそう。通年稼働できる汎用ロボットを目指しているから、単純機構ではなく、ロボットアームなのだ。

 

 

Q2,なぜ、アスパラなのか?

ビジネス的には、トマトやイチゴの方がいいのは確実。佐賀には安東さんがいるが、アスパラで採算がとれるとは思えない。
アスパラは簡単な方であると思うが、色が明らかに違うトマトやイチゴも簡単なのでは?

 

A2,アスパラガスがもっともロボットに適していたから。

トマトやイチゴがビジネスとして、優秀な作物であることは当然だが、それにはいくつかの問題がある。
大きく分けて3つ。熟れ具合、避けて切る、置くことである。

まず、熟れ具合であるが、人間は経験からどの作物でもある程度熟しているかしていないかを判断できる。しかし、ロボットとなると、画像認識と学習によって判断することになる。この学習が面倒なのである。例えば、トマトは種類によって熟した時の色が少しずつ違う。つまり、種類の違うトマトを栽培するなら、また違う学習をしないといけない。これが時間がかかる。この点、アスパラガスは基本的に長さだけで食べ頃を判断できる。
緑の中の赤の方が画像認識しやすいと思ったが、種類によって熟れ具合は違うのでそうではないらしい。アスパラガスの方が、土の茶色と緑だけを判断して、あとは長さだけなので処理は楽らしい。

次に、避けて切るということだ。上での画像処理と少しかぶるが、アスパラガスは他の野菜と比べると避けて切るという必要性がない、5本のアスパラガスの中から、1本のアスパラガスを切るくらいの制御ですむ。これがキュウリになってしまうと、つたや枝を切らないように避けながら選択的に切る必要性がある。また、キュウリは緑(葉やつた)の中から緑(キュウリ自体)を選ぶ必要があり、画像認識がめんどう。
また、トマトやイチゴも茎の部分を誤って切らないように選択的にヘタの上部分を切る必要性がある。果実もアスパラガスやキュウリほど固くないので、慎重にアームを動かす必要性があり、高度な技術が必要になるそうだ。

最後に、作物を回収する際にボックスなどに置く作業である。アスパラガスやキュウリは固い作物なので、ある程度適当に置いても大丈夫であるが、イチゴはそうではない。同じ場所に起き続けると重さで傷んでしまうこともある。イチゴは、箱に均等に置いていく費用がある。大きさもそれぞれ違うため、ただ単純に整列させることも出来ない。形を見ながら、テトリスのように置く必要があるらしい。


つまり、まとめるともっともロボットに適していた作物がアスパラガスだったらしい。

 

 

Q3,inahoの最終目標とは?農業をすることではない?

 

A3,時間をつくること

話を聞いている中で面白いことを聞いた。ロボットで収穫したい訳じゃない。収穫する時間を減らしたいのだ、と。収穫する時間を減らすことができれば、その他の時間が生まれる。遊びに行くのもいいし、作物を売りに行ったり、ブランディングする時間も増える。
自動運転で移動という実質概念が消えてしまうように(車の中で他の作業が出来るから)、自動収穫によって収穫時間が消えその他の仕事ができるようになる。
だから、ロボットを使いたい訳ではなく、ロボットを使うことで、もっとクリエイティブなことをできる時間が増やしたい。たまたま農業をやっているだけで、究極的に言えば、本当はなんでもいい。時間を作りたい。

 

 

終わりに

割と楽しかったです。
エンジニアさんと話せなかったのでまた行ってきます。今度5/2にも行くので、何か質問してきてほしいことがあったら、Twitterなどで言って下さい。

 

フルタクって誰やねん?↓

フリーランスの人。

何やってるかはよく知らん。農業とかお酒とか。

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